【尿素】に関する知恵袋
【質問】
ピロリ菌検査で、尿素呼気試験とはどのようにするのですか??また、いくら位でしょうか??
【解答】
yussakumamさんの回答に間違いはありませんが、実際に尿素呼気試験に携わっていた人間が、もう少し詳しく説明したいと思います。尿素呼気試験は、①薬剤(尿素)服用前の呼気を採取、②炭素13で標識した(炭素13で造った)尿素を服用、③うがいをして口の中の尿素を洗い流す、④左側臥位を5分、正座を15分、⑤20分後に呼気を採取、という方法で検査します。健康食品から考えると、この方法でなぜピロリ菌の感染が検査できるかということですが、ピロリ菌は尿素分解酵素である“ウレアーゼ”を分泌します。尿素はタンパク質の最終代謝(分解)産物で、血液中に存在し、尿として体外に排出されるものです。これが胃の中にもあり、ピロリ菌はウレアーゼで尿素[(H2N)2CO]を加水分解し、アルカリ性のアンモニア(NH3)を造り、これで胃酸の塩酸を中和して、自分自身を守っています。次の反応式です。(H2N)2CO + H2O → CO2 + 2NH3 (アルファベットの後の数字は下付き文字です)尿素服用前後の呼気を採取しますが、ピロリ菌がいれば、炭素(C)13で出来たCO2(炭酸ガス)が出てきます。自然界の炭素はほとんどが炭素12ですので、前後で、健康食品の説明をすると、炭素13で出来たCO2が増えれば、ピロリ菌がいると診断できるわけです。 “赤外分光法”という方法で測定します。検査中に、左側臥位を取るのは、ピロリ菌は局所的に存在する場合もあるため、尿素を胃の中にまんべんなく行き渡らせるためです。それから、尿素の知恵袋が教えてくることは、これもyussakumamさんがいわれるように、いくつかの薬剤を服用している場合には、偽陰性となる可能性がありますから、正確な検査ができません。ピロリ菌の除菌療法に使われるアモキシシリン、クラリスロマイシンといった抗生剤はもちろんですが、タケプロン、オメプラールなどのプロトンポンプ阻害剤(PPI、Proton pump inhibitor)や一部の制酸剤はピロリ菌の静菌作用(菌の増殖を抑える作用)がありますから、服用後、4週間はあける必要があります。また、検査の費用ですが、尿素の知恵袋は、病院の場合、検査料700円、検査判断料1500円、尿素製剤は3つあり大体3000円程度ですから、合計約5200円となります。胃潰瘍や十二指腸潰瘍などがあれば保険適用となりますから、その3割となります。それから、炭素13などというと放射能の心配をされるかもしれませんが、これは放射線を出さない“安定同位元素”ですから、そうした心配はありません。大学非常勤講師 TM